【老犬の口臭】加齢に伴う変化やその原因・対策を知ろう!

【老犬の口臭】加齢に伴う変化やその原因・対策を知ろう!

犬の祖先と言われているオオカミには、相手の口を舐めることによって飼い主に対する忠誠心から、飼い主の顔を舐めてくることがあります。飼い主として認め、自分を信頼しているので、顔を舐めてくれていると考えると嬉しい気持ちになりますが、そんな温かい気持ちも愛犬の口が臭いと一瞬にして冷めてしまうものです。ここでは、そんな口臭の悩みを解決する方法を紹介している。

老犬の口臭の原因について

老犬

犬の祖先と言われているオオカミには、相手の口を舐めることによって恭順の姿勢を示す習慣があります。同じように、犬も飼い主に対する忠誠心から、飼い主の顔を舐めてくることがあります。

飼い主として認め、自分を信頼しているので、顔を舐めてくれていると考えると嬉しい気持ちになりますが、そんな温かい気持ちも愛犬の口が臭いと一瞬にして冷めてしまうものです。

特に若い時には気にならなかったのに、加齢に伴って口臭が悪化する場合もあり、老犬の口臭問題で悩んでいる飼い主は少なくありません。愛犬の口臭には、重大な病気のサインである場合もあるので、見過ごすことはできません。

そこで今回の記事では、老犬のお口が臭い場合の原因についてご紹介します。また、少しでも快適に愛犬とのスキンシップを楽しめるように、おすすめの口臭対策についても調べました。

A funny expression of a blonde woman caught by surprise as her Rottweiler yawns in her face.

老犬のお口が臭くなる原因としては、大きく分けると歯垢や歯石などのお口のトラブルと、腸内環境の悪化、さらには食べているドックフードの品質の問題などが考えられます。

加えて、腎臓疾患などの大きな病気を抱えている可能性も考えられます。単なる口臭と諦めてしまわずに、愛犬の口臭の原因を見極めて、適切な対応をすることでワンちゃんの口臭を軽減させることは可能です。

歯垢や歯石の蓄積

健康な犬は、免疫力が正常に働くので、口の中に入ってきたウイルスや悪い細菌を退治してくれます。そのため、虫歯はおろか口臭も本来ほとんどありません。しかし、加齢と共に免疫力が徐々に低下して、老犬になると口腔内の細菌が繁殖しやすくなってしまいます。

きちんと歯磨きなどのケアを行なわないと、ワンちゃんの歯が茶色くなってしまうことが多くあります。これは実は虫歯ではなく、歯周病なのです。犬の歯の表面には、唾液に含まれている糖タンパク質が付きやすく、細菌が増殖しやすいと言われています。

そのため、犬は虫歯になりにくい代わりに、歯周病が多いのです。なんと3歳以上の犬のおよそ80%が歯周病になっていると言われています。

歯垢は放置していると、やがて歯石になります。人間の場合、歯垢から歯石から変化するために20日程度の期間があるのに対して、犬の場合には3日から5日で歯石へと変化します。

歯石が付着した歯の表面はザラザラしているので、より歯垢が付きやすい環境になります。結果として、さらに歯石が蓄積しやすくなり、口内環境が悪化する悪循環に陥ります。

歯石がたまると、歯肉だけでなく歯を形成している「セメント質」や「歯根膜」、「歯槽骨」などの歯周組織が破壊されて、歯周病になってしまいます。歯周病とは、このように歯周炎と歯肉炎を併発している状況を言います。

歯周病になると、歯を支えている部分の組織に問題が生じるので、歯がグラついてきたり、歯茎から頻繁に出血するなどの症状が表れます。

腸内環境の悪化

犬も加齢に伴って、胃腸の働きが鈍ります。結果として、腸内環境が悪化することも口臭の原因となります。

腸内環境が悪化すると、悪玉菌が腸内で有毒物質を発生させるので、血液に吸収された物質が呼気に混ざって臭いを発し、魚の腐ったような生臭い口臭になります。

腸内環境が悪化する原因としては、加齢だけでなく、精神的なストレスや運動不足などの生活習慣が大きく関係しています。

また、質の悪いドックフードを与えているために、栄養バランスが偏っていて食物繊維が不足していたり、消化不良を起こしていたりすることも、愛犬の胃腸に負担をかけて腸内環境を悪化させる可能性があります。

腸内環境が乱れてくると、口臭だけでなく、排便などにも問題が起きることも少なくありません。下痢を繰り返したり、ウンチの臭いがきつくなることもあります。また、食欲不振になる場合もあり、健康状態にも大きな影響を与えます。

ドックフードの品質と酸化

ドックフードを切り替えた際に、ワンちゃんの口臭が酷くなった場合には、ドックフードが原因で口臭が生じている可能性があります。

安価で販売されているドックフードには、「4Dミート」と呼ばれる低品質な原料が使用されている場合があります。

「4Dミート」とは、Dead(死んだ動物)、 Dying(死にかけている動物)、Diseased(病気の動物)、Disabled(怪我をした動物)、のいずれかの動物を含んでレンダリングされている肉副産物のことを言います。

「4Dミート」は質の悪い原料なので、加工する前の状態から劣化して変色している場合もあり、悪臭を放っていることも多くあります。そのために、加工する段階で大量の添加物を使用して、色味や風味を調整しています。

犬にとって、動物性タンパク質や脂質は最も重要な栄養素ですが、「4Dミート」を使用しているドックフードを与えていると、肉の品質や使用されている添加物が影響して、口臭が強くなってしまう可能性があります。

また、ドックフードには製造過程においてさまざまな油が使用されています。「動物性油脂」や「サーモンオイル」、「チキンオイル」や「亜麻仁油」などです。

そうした油脂類には、ドックフードに潤いを与え、ワンちゃんの嗜好性を向上させる効果がありますが、酸化しやすいという弱点があります。酸化したドックフードを与えていると、口臭が強くなる傾向があります。

他の病気を抱えているサイン

Warning sign beware of ticks in infested area in the green forest with walkers

愛犬の口臭が気になる場合には、腎臓疾患などの病気のサインである可能があります。特に注意が必要な4つの病気についてご紹介します。

1.糖尿病

まず、犬の口から独特の甘い口臭がする場合には、糖尿病である可能性があります。糖尿病とは、インスリンという血糖値をコントロールするホルモンの働きが悪くなることによって、血液中の糖が多くなってしまう病気です。

通常、正常な犬の血糖値は空腹時において60(㎎/100ml)から100(㎎/100ml)ですが、150(㎎/100ml)以上になると、糖尿病であることが疑われます。

体内に摂取された糖質を活用してエネルギーにすることが難しくなるので、喉が渇きやすくなり水分を多く摂取するようになったり、おしっこの回数が増えたりします。

そして、糖質からエネルギーを得られなくなると、脂肪やタンパク質を分解してエネルギー源とするようになりますが、その際に発生する「アセトン」という物質が独特の甘い匂いをしているために、糖尿病の犬の口からは「アセトン臭」と呼ばれる甘い口臭がします。

2.歯周病

次に、犬の口から生臭い口臭がする場合には、歯周病を患っている可能性があります。歯周病とは、歯周病菌にとって生じる歯茎の炎症のことです。成犬のほとんどが、歯周病を患っていると言われています。

歯周病を発症すると、歯肉が赤く腫れたり、歯がぐらついたりと、口腔内の環境が悪化します。また、痛みを伴うので、硬い物を噛めなくなるなど、咀嚼能力に問題を抱えるようになります。

さらに、目の下や顎のあたりに膿ができて腫れたり、膿が鼻から出てくるために、「膿性鼻汁」が生じる場合もあります。

歯周病の原因は、歯に付着した歯垢や歯石なので、口腔内で繁殖した細菌が糖分を分解する際に生じる生臭い匂いがワンちゃんの口から臭うようになります。

3.腎臓病

犬の口からアンモニア臭がする場合には、腎臓病を発症している可能性があります。腎臓には、体内の老廃物などを排出して、体内の血液を清潔な状態に保つ働きがあります。

また、体内の水分量やイオンバランスを調整したり、塩分と水分の排出量を増減することによって血圧を適正に保つ機能も担っています。ホルモンを分泌して血液を生成したり、骨を強化する働きもあります。

しかし、加齢と共に腎臓の働きは弱って行きます。腎臓の機能のつかさどっている「ネフロン」には、余剰能力がしっかりあるので、初期症状が表れにくい病気と言われています。腎機能の半数以上が損傷しても症状が表れない場合も少なくありません。

しかし、残存している腎機能が30%程度になると、おしっこの回数が増えたり、水分を多く摂取するようになります。また、残存している腎機能が10%程度になると、食欲不振や活動量の低下が起こります。毛艶が悪くなり、貧血や嘔吐、下痢が生じる場合もあります。

さらに症状が進行すると、体内の老廃物が排出出来なくなるので、「尿毒症」と呼ばれる状態になります。体内にアンモニアが蓄積してしまい、アンモニアの匂いがする口臭が出現します。

慢性腎不全の場合には、加齢などが主な原因となります。しかし、尿路結石などの他の疾患や、鉛の含んだ塗料や人間の薬などを誤飲することによって、腎臓に炎症が起きて細胞が破壊されてしまい「急性腎不全」を発症する場合もあります。

4.肝臓病

アンモニアの匂いが特徴の口臭がする場合には、腎臓病だけでなく、肝不全などの肝臓病を発症している可能性もあります。肝臓の機能が低下すると、代謝が正常に行なわれなくなるので、肝臓で毒素を分解する機能も働かなくなります。

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるように、異常があっても症状が表れにくい臓器の一つです。一部の幹細胞が損傷しても、他の幹細胞が補ってしまうので、症状が表れません。肝臓は80%程度までの損傷であれば正常に機能すると言われています。

また、幹細胞は活発に再生します。しかし、破壊と再生を繰り返すと、細胞組織が線維化してしまうので、徐々に肝臓が硬くなり、肝硬変を引き起こします。

肝臓病になる原因は急性と慢性で異なります。急性肝不全の場合には、ウイルスや細菌に感染して発症するケースが多く、数日から数週間程度の期間に急速に進行します。敗血症や熱中症などの病気や事故などで肝臓に損傷が起きる場合もあります。

慢性の場合には、「抗生物質」や「コルチコステロイド」などの投薬治療の副作用として、肝臓に負担が生じていたり、添加物が多く含まれているドックフードを長年食べ続けた結果として発症することがあります。

肝臓に問題を抱えた犬は、疲れやすくなったり、活動量が低下して元気がないように見えます。食欲も低下して、上手に消化されないので、軟便や下痢が続いたりします。

さらに症状が進行すると、黄疸が表れる場合があります。しかし、人間とは異なり犬は被毛によって皮膚の状態を把握するのが難しいので、パッと見ただけでは黄疸が起きているかどうか判断することができません。白目の部分を確認する必要があります。

老犬の口臭を改善する方法

hand brushing dogs tooth for dental care

ちょっとした対策を行うことで、愛犬の口臭は軽減することができます。重要な点として、病気が関係している口臭の場合には、きちんと治療を行う必要があります。では、気になる高齢犬の口臭を改善するための、効果的な対策についてご紹介します。

歯石除去

歯垢や歯石が蓄積しているために、生臭い口臭がしている場合には、口腔内を綺麗にすることで口臭を軽減できます。軽度の場合には、自宅でハンドスケーリングを行うことも可能です。

歯石除去用の「スケーラー」や「ペンチ」は、大手のネットショップなどで簡単に購入することができます。

歯磨きの習慣がないワンちゃんは、口の中を触られることに慣れていないので、いきなり口の中に器具を入れると驚いてしまいます。特に「スケーラー」は先端が尖っているので、ワンちゃんが動いてしまうと、口腔内を傷つけてしまう恐れがあるので注意しましょう。

まず、「ペンチ」を使って歯の表面をつまむように挟んで、歯石をはがしていきます。大きな歯石を剥したら、「スケーラー」を使って削るように端っこなどの取り残した歯石を落とします。

あまり強く削り過ぎてしまうと、歯の表面を傷つけてしまいます。傷が付くと新たな歯垢や歯石が付着しやすくなり、細菌が繁殖する原因になってしまいます。力を入れ過ぎないように注意しましょう。

自宅で行なうスケーリングでは、歯周ポケットに入り込んだ歯石などを除去することはできません。歯周病がかなり進行している場合には、動物病院などで歯石を除去してもらう必要があります。

しかし、全身麻酔を使用するので、高齢犬の場合には体に負担がかかってしまうために、手術を実施できない場合もあります。最近では麻酔を使用せずに行なう歯石除去を行なってくれる動物病院もあるので、獣医師に相談しましょう。

ドックフードを切り替える

モグワン

モグワンと言えば、人気のあるドッグフードとして必ず名前が挙がってくる商品ですね。

容量/価格 1.8kg / ¥3,960(税抜)
原産国 イギリス
メイン食材 チキン、サーモン
対応年齢 全犬種、全年齢対応

ドックフードが原因で口臭がする場合には、フードを切り替えるだけで口臭が無くなることも多くあります。

ドックフードを選ぶ際には、「ミートミール」などの質の悪い肉副産物が使用されている物ではなく、「チキン」や「サーモン」などの新鮮で良質なタンパク質が主原料として使われている商品を選ぶようにしましょう。

また、「動物性油脂」が使用されているドックフードには気をつけましょう。どの動物から作られた脂か分からないだけでなく、使用された動物の鮮度や状態などにも問題がある場合があります。

添加物が口臭の原因になることもあるので、着色料や合成酸化防止剤が使用されていない、無添加の商品を選ぶようにしましょう。

加えて、ドックフードの酸化を防ぐことも、ワンちゃんの口臭を改善する効果があります。一度開封したドックフードは一カ月を目安に使いきるようにしましょう。

いつでも食べられるようにと、フードボウルにドックフードを入れっぱなしにすることは控えましょう。真空の保存容器などを利用して、ドックフードが不必要に酸素にふれることがないように工夫しましょう。

hungry  jack russell  dog behind food bowl and licking with tongue, isolated wood background at home and kitchen

サプリメントを活用する

Close up vitamins and supplements on white background with a brown bottle. Including Vitamin c, vitamin E, vitamin D3, salmon oil, fish oil and co enzyme Q10 capsules.

腸内環境の悪化が原因で口臭が起きている場合には、整腸作用のあるサプリメントを使用するのも効果的です。

食物繊維や酵素が不足したり、精神的なストレスを感じたりすると、腸内の悪玉菌が増殖して、「アンモニア」や「硫化水素」などの有毒なガスが発生します。そんな時には、善玉菌が配合されているサプリメントが効果を発揮します。

乳酸菌やビフィズス菌などの「プロバイオティクス」が配合されているサプリメントを使用すると、腸内までしっかり届いて善玉菌を増やすことができます。また、「酵母」が含まれているサプリメントには、消化吸収を高め、腸内環境を改善する効果が期待できます。

せっかく良い成分が配合されていても、ワンちゃんが食べてくれなければ意味がありません。粉末タイプの商品などは、ドックフードにかけて食べさせるだけで給餌できるので、ワンちゃんにとっても飼い主にとっても便利な商品です。

いくら良い成分でも過剰に摂取してしまうと、逆効果になってしまう場合もあります。指定されている用法と用量は必ず守るようにしましょう。

また、投薬治療中の場合など、健康上の問題を抱えているワンちゃんの場合には、使用する前に獣医師に確認するようにしましょう。

まとめ

ワンちゃんも人間と同じように、年齢と共に病気のリスクが高まります。また、歯の健康を維持するのも難しくなります。

幼い時から、しっかり歯磨きを行うことで、少しでも健康な歯を残せるようにしましょう。また、日頃から口臭の変化に注意することによって、歯周病だけでなく、腎臓病や肝臓病などの命に関わる病気を早期発見できるようにしましょう。

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